大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(あ)2082 決定

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人赤司卓治の上告趣意について。

手当り次第の物を百回にわたり盗んでいるからといつて、精神異状者であるとは

いえない。されば、所論被告人が明らかに精神異状者であるとの主張は何等首肯す

るに足る根拠のない弁護入独自の見解たるにすぎないものといわなければならない。

それ故、所論は、その前提において明らかに刑訴四〇五条所定の上告適法の事由に

あたらないし、同四一一条を適用すべきものとも認められない。

被告人の上告趣意について。

論旨は原裁判所がその裁量権内で適法にした事件審理の方法を非難するものであ

つて、理由なき訴訟法違反の主張に帰し、明らかに刑訴四〇五条所定の上告適法の

事由にあたらないし、同四一一条を適用すべきものとも認められない。

よつて刑訴四一四条、三八六条一項三号一八一条一項に従い裁判官全員一致の意

見で主文のとおり決定する。

昭和二六年一月一一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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